パタゴニア・DASライトフーディは2020年にラインナップされたビレイ用テクニカルインサレーション。中綿には保温力が高く軽量なパタゴニア独自開発のプルマフィルを使用し、表生地は防水・防風性が高くしなやかなパーテックス・クアンタム・プロを使用、無雪期の保温着としてのみならず雪山での行動着としても着用できるほどの適応範囲の広さが魅力です。
品名 | 表地 | 中綿 | 重量 | 価格 |
DASパーカ | 10デニール・パーテックス・クアンタム・プロ | プリマロフト・ゴールド | 556g | ¥58,300 |
DASライトフーディ | 10デニール・パーテックス・クアンタム・プロ | 65グラム・プルマフィル | 320g | ¥45,650 |
マイクロパフフーディ | 10デニール・パーテックス・クアンタム・シェル | 65グラム・プルマフィル | 303g | ¥41,800 |
DASとはDead Air Space(デッドエアスペース)の頭文字をとったもので、直訳すると多分「静止した空気の空間」となります。空気層は非常に高い断熱性を発揮するため、いかにして静止した空気の空間(デッドエア)を保持できるかが保温力のキモになります。
DASパーカにいたってはエアロゲルを混入させたプリマロフト・ゴールドを中綿に使用しており繊維1本1本までもがデッドエアを保持し薄くて軽いながらも高い保温力を発揮します。進化していますね。
一方マイクロパフとDASライトフーディに使用される中綿素材はパタゴニア独自開発のプルマフィルになりますが、ダウン並みにデッドエアを含み暖かく、軽量でロフトの復元性が高い素材のためコンパクトに収納できるという利点があります。
DASライトフーディの表生地は軽量で防水・防風性のある10デニール・パーテックス・クアンタム・プロを使用しておりステッチを最小限にして防風性を高められています。若干ガサガサ感の張りのある生地ですが薄いので着心地がゴワつくということは一切ありません。
内側のキルティングはコールドスポットの発生を最小限にするステッチデザインになっているためデッドエアを多く含むことができ高い保温性を発揮します。
パーテックス・クアンタムとプルマフィルとキルティングの合わせ技によって、DAS効果を発揮し軽くてもとても暖かいのですね。すごく気に入ってます。
それほど着ぶくれしないのでタウンウェアとしても自然ですしソフトシェルの上に羽織ってもキツキツにならずハードシェルの下に着込むことができるシルエットなので着まわしやすいですね。
防水防風性が高く保温性が高い=行動着として着用した場合ムレムレになるのではないか。と思われがちですが前面のチャックを上下から開けると強力なベンチレーション効果を発揮しオーバーヒートすることがありません。また、多少蒸れたり濡れたりしてもダウンのように劇的に保温力が低下することもないのは化繊インサレーションの強みです。
なぜか裾を絞れるドローコードが無いので風の侵入とかありそうなんですが、裾の丈が長くお尻まで覆うシルエットになっており、コードで絞らずともとても暖かいです。
フードのフィット感を重要視するアウトドアマンは多いですが、DASライトフーディは軽量でありながらもフィット感を高めるコードを装備しています。風が強いフィールドでもフードが脱げたりせず視界を保ち保温性も高められるので安心ですね。
小さく収納するとき用のスタッフサックは付属しておらず、ポケットに押し込んで収納するスタイル。とはいえあまりにもキツキツで出し入れしにくいので、ノースのレッドポイントジャケットについてきたスタッフサック(たぶん3L)に入れて収納しています。
Mサイズ、スタッフサック込みで376gと、モンベルのライトアルパインダウンやライトパーマフロストとほぼ同等の重量と収納サイズです。
保温能力に関して私感では厚手のメリノウール長袖アンダと薄手のフリースの上にDASライトフーディを着用し気温3℃くらい微風では全然寒く感じませんでした。
DASライトフーディはマイクロパフと重量や価格などあまり変わらずに保温性と耐候性が向上しており無雪期の保温着や降雪期の行動着としてもあらゆる場面で活躍する頼れるアウトドアウェアです。
価格が高いのがネックになり売れ残るパターンも多いようです。セール価格で見つけられたらラッキーですよ。