登山で実際どんなケガや体調不良が起こるかといえば、私的に「頭痛」「腹痛」「膝痛」が最も多く、次に「靴擦れ」「虫刺され」です。岩場などを歩く際はケガをしやすいのである程度の外傷にも対応できるほどのファーストエイドキットを用意しておくと安心ですね。
ファーストエイドキット
ファーストエイドキットが入っているケースは他人から見ても救急用品だとすぐにわかるもの、なおかつ防水性の高い入れ物が適しているかなと思います。ケガして痛くてしょうがないときに他の人に「赤い袋取って~」といえばすぐに伝わりますからね。
または中に何が入っているかすぐにわかるジップロックなどの防水性の高い透明チャック袋でも良いです。
イスカ・ウエザーテックポーチは赤い色で防水性の高い箱型のチャック付き、キンチャクのように型崩れしにくくバンドエイドなどのシート類の収まりがよいので愛用してます。
ファーストエイドキットの中身
ファーストエイドキットはケガをしたときだけ使うものなので、使わないものをたくさん詰め込みすぎると重くかさばってしまいます。下山するまでや救助を待つまでの間の手当ができれば良いという考えなので、 軽量性を考慮しキットのアイテムは厳選しています。
転倒などで実際にケガをすると出血や痛みでテンパってしまい、細かい作業ができなくなることが多いのです。ソロ登山など他人の手を借りずに処置する場合にはサッと取り出してパッと張ることができるデカめのバンドエイドやテープなどが地味に役に立ちます。
止血にはヘモスタパット
縫うくらいの外傷ともなると、出血も相当なものになるので、素早く止血できるヘモスタパットを1枚用意しておくと安心です。また、出血が多いときはヘモスタの上にきれいなタオルや三角巾などを重ねてテープで巻いて止めて圧迫止血します。テープ類は劣化してべたべたしたりくっつかなくなりやすいので1年毎に新しいものに交換すると良いです。
傷口を洗う必要がある場合、浄水器でろ過した水を使用してジャバジャバ洗い流します。浄水速度の速いカタダインのビーフリーはおすすめ。
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三角巾、包帯、テープ
三角巾、包帯、テープなど汎用性の高いアイテムは傷のあて布や、患部を縛って固定するなど幅広く使えるので各1つずつはそろえていたほうが安心です。
刃先の丸いハサミ・毛抜き
包帯やテープをカットするハサミは衣類と粘着テープ類をサㇰっと切ることができるものが良いです。メディックシザーが最適なんですが、私の場合重量を軽くするために100均で売っている小さめの普通のハサミを用意しています。
紙切りハサミのように先がとがっているものは衣服を着る際には危険なので先がとんがっていないハサミを選びます。
小さいトゲが刺さるとずっと痛くてしんどいのでトゲを抜いたりほじったりできるトゲ抜きや安全ピンなどがあると良いです。
バンドエイドが便利
ケガをした状態でとりあえずソッコーで簡単に張れるバンドエイドを数枚用意。ケアリーブのような丈夫なバンドエイドは靴擦れ防止のパットとしても優秀。擦れる箇所に使うときはプラスチックテープで補強して使うと効果的。
内服薬を充実させる
内服薬は体調の維持に効果的なので必ず持っていきます。錠剤は防水ケースやチャック袋に入れて湿気を防ぐようにします。高山などで頭痛や吐き気など気分のすぐれないときや膝の痛みを和らげる効果が非常に高いロキソニンは必修、お腹の調子が良くないときは即効性の高いフィルムタイプの下痢止め、急激な足の痙攣からの回復を早める足のつり止めなどを用意します。虫刺されのかゆみをとめるステロイド系軟膏もあると安心。
保険証のコピー
保険証のコピーや持病のある場合の病名・かかりつけ医院、緊急連絡先を記入したカードを作りチャック袋に入れておきます。
できるだけ重量を抑える
ファーストエイドキットはあまりにも充実すぎると重くなりますし、アイテムを少なくしすぎると少し心配になります。総重量300g以下程度を目安に揃えていくとよいかもしれません。
まとめ
ファーストエイドキットは頻繁に使うものでもないので装備を揃えるときに後回しにしてしまいがちですが、登山中の不意のケガや体調不良に備えておいても損はありませんね。今回、必要最低限的なファーストエイドキットの中身を紹介してみました。