2020年にリニューアルされたグレゴリーのスタウトシリーズは細部をアップデートし、さらに使い勝手が良くなりました。また、よりフィット感の高い背負い心地に進化しました。
2020スタウトは35ℓ・45ℓ・60ℓの3種の容量とネイビーとグリーンの2色展開、本国ではオレンジもあるようです。
スタウトの女性用モデル、「アンバー」は34ℓ・44ℓ・55ℓの3種が揃い、レッドとグレーの2色展開となります。
今回、店頭で実際に背負ってみてそのフィット感に魅了され、スタウト35を購入しました。
スタウト35は荷物の多い日帰り登山や小屋泊、荷物を絞ったテント泊などに対応する汎用性の高い容量のザックです。登山初心者のまずはじめのザックとしてもおススメできますね。
ボディには厚めの210Dと420Dナイロンの生地を採用しているため耐久性抜群。雑な扱いにも耐えそうです。グリーンと迷いましたがファントムブルーを購入。濃い目の紺色ですね。シルエットは旧モデルより若干スリムになったようです。本体重量は1270gと昨今の軽量ザックと比べるとやや重めですがユーティリティの充実ぶりからすると決して重くはない自重といえます。
軽量高剛性のアルミフレームを内蔵した背面パネルは15.9㎏までの荷重に対応。グレゴリーのミドルサイズザックには通気性の高いメッシュの背面パネルを採用したズ―ルシリーズがありますが、荷重に対する安定感とフィット感はスタウトが一枚上手といったところ。
比較的軽い装備 の夏のトレッキングでは汗ヌケを重視したズ―ルが快適、背負ったときの安定感を重視する場合や通年使用を想定するマルチザックとしてはスタウトが適しているかもしれません。
昨今のULザックとは対照的なぶ厚いクッションを搭載したショルダーハーネスとウェストベルト。さほど大きく重くない35ℓサイズザックと言えど荷物を詰め込むとそれなりの重さになるのでやはり厚いパットのほうが痛くなりにくく快適です。
スタウトには背面長調節システムが搭載されており、なんと41㎝~56㎝と無段階での調節が可能!
ザックの背面長はワンサイズもしくはS・M・Lといったように大別されていることがほとんどですが、バーサフィットサスペションでは個人個人に合わせての細やかなサイズ調整が可能になり、極上のフィット感を生み出せるのが特徴。
ブルーのコンプレッションストラップが印象的。荷物が少ないときはベルトを絞っておくとザックの型崩れが少ないです。背面パネルが背骨に添うように絶妙なカーブを描いており、 しっかりしたウェストベルトとあいまって 非常に安定感の高い背負い心地になります。35ℓクラスのザックとしては贅沢な背面システムですね~
スタウトの特徴の1つとして両側のウエストベルトには小型のコンデジや6インチスマホもズッポリの大型ポケットを備えていることです。デカいウェストポケットはほんとうに便利。
両サイドのメッシュポケットには1ℓのボトルも余裕で入ります(画像のボトルは750ml)。もちろんトレッキングポールやテントのポール、マップやクッションなどまとめてぶち込んでおけるほどの大容量なので入れすぎ注意といったところ。
雨蓋のポケットは容量が小さく、かさばるアイテムの収納に適していません。ただ、チャックの開閉がしやすくサッと使う小物の収納には便利。
雨蓋の裏側にレインカバー付属。レインカバーって買うと意外と高いので付属しているのはかなりお得です。
ハイドレーションポケットには水バッグを吊るしておけるハンガーもあり機能面の抜かりがありませんね(画像はエバニューの1.5パック)。ハイドレーションポケット自体がかなり大きく、2ℓのプラティパスでも余裕があり、出し入れがしやすいのが地味に良いところ。
底面には840Dの厚手のバリスティックナイロン生地が使用されており特にスレや破れに強くなっています。ヤブや岩場での擦れに気を使う必要がなく安心できます。
ザックの下に詰め込んだ荷物を取り出しやすいポケット。私的には全面のU字チャックやサイドチャックのザックよりもスタウトのような最下層の荷物を取り出しやすい下部チャックのほうが便利で好み。
ピッケルやトレッキングポールなどの長物を固定できるエラスティックループを搭載。
フロントの大型ストレッチポケットは生地を使い分けられており、擦れに対する耐久性が向上。倒木をくぐったりするときなんかでは前面のストレッチポケットが引っかかってケバ立ったりしやすいですが、新しいスタウトは擦れやすい部分にナイロン生地を使用しているので損傷の心配が少ないです。
まるでスキのない作りはさすがのグレゴリーといったところ。デザインとカラーリングが好みであればまず買って後悔することはないでしょう。
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