ナショナルジオグラフィック×鎌倉天幕『HIDEOUT』の試し張り。ピルツ15ハーフインナーとDODフタマタノキワミを取り付けてみました。

先日紹介したナショナルジオグラフィック×鎌倉天幕の2ポールシェルター、『HIDEOUT』を購入したので試し張りをしてきました。 


試し張りをするにあたり、ピルツ15のハーフインナーとDODのフタマタノキワミをセットしたらどのような感じになるのか、ニーモのアジャスタブルポールLの使用感など、実戦投入の前にあるていどの感覚を見極めておきたいなという狙いがあります。


幕帯のみで総重量10㎏強と2ポールシェルターとしては重量級のパッキングウェイトですが、強度の高いリップストップ生地(たぶん150D)を使っていることと、機能的なメッシュパネルを使っていることを考慮すれば、同程度のフロア面積を持つDODロクロクベースとほぼ同じ重量となりますので妥当なのではないかと思います。


収納バッグには横2点、縦1点のクイックリリースバックル付きベルトを装備。縦のベルトはパッキングサイズを縮小するコンプレッション機能に有効ですしハンドキャリー側の2点ベルトはポールやテントインナー等を外付けするのに便利です。外ポケットにはナショナルジオグラフィックのロゴが縫い付けられており、下部に鎌倉天幕のタグが取り付けられておりスペシャリティ感を演出。 


ポール別売りのほうを買いましたが、ポールケースが付属していました。
80㎝までの仕舞い寸法のポールであればケースに入れてバッグ内に入れておくこともできます。ポールケースが付いていて地味にありがたいです。

バッグ内の幕体はさほどかさばる印象もなくすんなり取り出すことができ、容量的には幕体が3分の2程度なので、テキトー撤収でバッグのチャックが閉まらないなんてことはなさそう。


幕体はカーキ色寄りの緑がかった薄いグレーです。幕帯のペグループと付属ロープのカラーはモスグリーンとなっており、なにげにカラーコーディネートされています。自在金具にはブラックアルマイト加工のナショジオロゴ付きとこだわりの仕様。


DODのフタマタノキミワミとニーモのアジャスタブルポールLを用意。ポール長は通常250㎝を推奨、ローダウン時は230㎝を推奨となるので、250㎝から230㎝程度まで長さを変えられるポールが便利ですというか必修アイテム。

いずれのポールも仕舞い寸法80㎝以下と短く収納できるので、バッグ内に入れての持ち運びもできますね。

HIDEOUTにはポールの先端にあるとんがったピンから幕体を保護するラバーボールが2つ付属しています。


ニーモのアジャスタブルポールは下段の節を抜いてピンのある先端にかぶせるようにすることができるので、ラバーボールは不要といえば不要なのですが、ボールを使ったことがなかったので興味本位で使ってみました。

DODのフタマタノキワミは先端のピンはネジ式になっており取りはずすこともできるのですが、ボー―ルを使うことにしました。



インナーは1ポールテントのピルツ15用のハーフインナーを用意。パビリオンやヘキサライトに流用される定番インナーですね。
新品で買うと2万円以上と高額ですがヤフオクやメルカリなんかだと1万円以下で取引されていることもおおいです。
ピルツ15ハーフインナーは奥行寸法210㎝、幅420㎝とやや三角形に近い五角形ですので、有効面積的に大人4人縦に寝るのは無理ですが大人2人小さい子供2人ならなんとか収まるサイズです。我が家は子供1人なので丁度良いサイズになります。

それでは早速、設営といきましょう


HIDEOUTは2ルームテントのように向きを気にする必要がないためバッサバサと適当に幕を広げてひとまず4隅をペグダウン。

そしてポールを2本入れるとほぼほぼ形になるというお手軽さ。
ポールを入れて立ち上げたら残りの4箇所をペグダウンすると完成。


おおぅ、近くで見ると迫力の建ち姿。テキトー張りでもそれなりにキレイに仕上がる素晴らしい幕です。
2ポールシェルターの設営は初めてですが、噂に違わず圧倒的に設営が簡単。

4隅をペグ打ち→ポールを2本入れる→4箇所ペグ打ち→完成ですから、フタマタポールを入れても10分かからないのは本当に楽です。体感的にトルテュProの10分の1くらいの労力で完成してしまうのはクソ暑い夏の設営は特に助かります


なんとなく質素に見えるのはMSRやニーモの2ポールシェルターように幕にロゴプリントがないからでしょうか。MSRパビリオンの縦幅7mに対しHIDEOUTは7.6m。60㎝ほど大きいというだけでだいぶ雄大な張り姿になりますね~。カッコいいですね~


HIDEOUTの幅480㎝はニーモヘキサライトの470㎝とほぼ同等。
センターにテーブルを並べての宴会など大人数にも対応しやすいサイズ感です。


フタマタポールを入れた側の広さ感。

私感では超絶広く感じますがそれもそのはず、普段使っているトルテュのリビングサイズが約360㎝×360㎝に対し、HIDEOUTはインナーを入れて約500㎝×480㎝のリビングサイズとなるので全体に1m弱ほど広くなっています。
広く感じるのも当然といえば当然。

センターにポールがないというだけでそうとう解放感が高まる感じ


ポールが立っている側の広さ感。

ポールのサイドに十分な広さがあるため、出入りしやすく狭さを全く感じません。 これくらい広ければセンターポールが邪魔になるという感覚は希薄で、むしろポールを物掛けに使えるので利便性高そうです。ドームインナーを設置するのでなければ、センターポール2本の設置で十分な広さと利便性、フタマタポールでなくてもよいかなと感じました。


このシェルターの特徴として、全面に三角形状のメッシュパネルを搭載しているためスクリーンシェルターのような使い方ができるのが魅力。


メッシュの三角部分はチャックでさらに開放しメッシュごとクルクルまとめてフルオープンにすすることができます、メッシュ部分を巻き上げると、写真を撮り忘れてしまいましたがタープのような解放感の高い空間を作り上げることも可能となります。


各メッシュパネルにはそれぞれ独立したチャックとパネルが装備されているので、風向きや日の向きで細かく調整することができるので非常に快適。

幕体の遮光性は淡いグレー色の幕体なのでスノーピークのPro幕やTC素材の幕ほど濃い影は期待できませんが、適度なルーミーさを持ち合わせた自然な日陰といった感じなのは好感触です


スクリーンシェルターのような使い方をする場合、幕と地面とのスキマが気になりますが、全高を250㎝から230㎝へ20㎝ローダウンすることで、スキマなく張ることが可能となります。

その際に、ダブルアジャスト機構をセッティングすることでより完全にローダウンして張ることができます。ダブルアジャスト機構とは幕の「内側」にある10箇所のペグダウンループ。幕の内側から引っ張るようにペグダウンする機能です。裾がスカートのように機能するため風雨や虫や小動物の侵入を防ぐことができる画期的なシステム。

試しにダブルアジャストのループにペグを打ってみました。幕体の裾部が接地し、地面との隙間なく張ることができます。

ただし、アジャストループ周辺の生地にテンションが集中しすごくシワが目立つ状態になりました。今のところシワなく上手く張ることはできませんでしたが、もしかしたら220㎝~210㎝程度まで下げて緩めにペグダウンしたほうがいいのかもしれません。


こんなふうに幕の内側にペグループを設置することでシェルターの裾をスカート的に機能させるとは技ありの仕様ですね~


フタマタポール側ではなくてセンターポール側にピルツ15ハーフインナーを取り付けてみました。


センターポールのピンにロープを掛けてインナーのフックに結び吊り上げていますが、真夏の灼熱のシェルターの中で上を向いての作業は一気に汗が噴き出て本日最もしんどい作業となりました。ワンアクションでインナーを吊り下げられるベルトのDIYの必要性を感じます


想像以上のシンデレラフィット。

ペグダウンすると、もはや専用インナーであるかのようなフィット感です。
インナーと幕体のクリアランスは10㎝以上を保てているので通気性を確保できますし、結露の水滴の影響を受けずに済みそうです。


インナーのバスタブフロアの両サイドは外側に少しはみ出して外でペグダウンするような感じになりますが、ほぼ気にならないレベル。

ピルツ15ハーフインナーなどの、センターポールがあっても問題のないインナーの使用前提であれば、フタマタポールを使う必要がないので、DACのアジャスタブルポール付属のお得なモデルを購入したほうがよいのかもしれませんね。

アメニティドームなどのドームインナーをカンガルースタイルで設置する場合にはやはりフタマタポール必修となります。フタマタノキワミは開脚90°ですが付属のポールをすべてつなぐと開きすぎ感がありましたので、脚の開き具合やポール長を調整する必要性を感じました。